参考 : UIViewController Class Reference | ViewController プログラミングガイド
UIViewControllerが生成され、表示、レイアウト調整、非表示、破棄のようにUIViewControllerは状態がいくつか遷移します。 その一連の流れのライフサイクルについて解説します。
samples/day1/sample1-5 に簡単なサンプルアプリがあります。
UIViewControllerの生成方法はいくつかあります。
メソッド | 呼ばれるケース |
---|---|
init(coder:) |
UIViewControllerのイニシャライザではなく、準拠しているNSCodingプロトコルのメソッドです。storyboardから生成される場合はこのメソッドが呼ばれます。 |
init(nibName:bundle:) |
UIViewControllerのレイアウトを記述したxibからViewControllerを生成する際に呼ばれるメソッドです。 |
init |
NSObjectのイニシャライザです。UIViewControllerでこのメソッドを呼んだ場合、内部でinit(nibName:bundle:) などを呼ばなければviewのインスタンスが生成されません。 |
初期化のメソッドも複数あるので、呼び出し方、呼び出され方を意識してイニシャライザを記述する必要があります。 またこれらのイニシャライザが呼ばれた段階ではViewControllerとしてのインスタンスは生成されていますがviewのインスタンスは生成されていません。 そのために、これらのイニシャライザの中でviewのレイアウトをすることはできないので注意が必要です。
required init?(coder aDecoder: NSCoder) {
//Optionalでないpropertyの初期化をここで記述する
super.init(coder: aDecoder)
}
override init(nibName nibNameOrNil: String?, bundle nibBundleOrNil: Bundle?) {
//Optionalでないpropertyの初期化をここで記述する
super.init(nibName: nibNameOrNil, bundle: nibBundleOrNil)
}
init() {
//Optionalでないpropertyの初期化をここで記述する
super.init(nibName: nibNameOrNil, bundle: nibBundleOrNil)
}
viewの読み込みが完了すると viewDidLoad()
が呼ばれます。
この段階ではviewのインスタンスが準備できているのでレイアウトや追加のコードを挿入することもできます。
このメソッドはviewの読み込みが完了した一回のみ呼び出されます。
override func viewDidLoad() {
super.viewDidLoad()
// Do any additional setup after loading the view, typically from a nib.
print("viewDidLoad")
}
インスタンスが生成され、viewが表示されるタイミングでは
viewWillAppear(_:)
と
viewDidAppear(_:)
が呼ばれます。それぞれ、viewが表示される直前とviewが表示完了した�直後に呼ばれます。例えばアニメーションを行ってViewControllerを表示する場合、
viewWillAppear(_:)
→ 表示アニメーション → viewDidAppear(_:)
の順に呼び出されます。
override func viewWillAppear(_ animated: Bool) {
super.viewWillAppear(animated)
print("viewWillAppear")
}
override func viewDidAppear(_ animated: Bool) {
super.viewDidAppear(animated)
print("viewDidAppear")
}
これらのメソッドは表示される度に呼び出されます。例えばモーダルで新しいViewControllerを表示して、モーダルを閉じると 再び画面が表示されるのでこれらのメソッドが呼ばれます。
UIViewControllerのviewのレイアウトの調整が何度か行われます。 例えばstoryboardやxibから読み出した状態ではviewControllerのサイズはそのstoryboardやxibでレイアウトを記述したときのサイズで読み出されるので、画面サイズに合わせて調整が行われます。 他にも、画面を回転したときにもレイアウトの調整などが行われます。この時にこれらのメソッドが呼び出されます。
override func viewWillLayoutSubviews() {
super.viewWillLayoutSubviews()
print("viewWillLayoutSubviews")
}
override func viewDidLayoutSubviews() {
super.viewDidLayoutSubviews()
print("viewDidLayoutSubviews")
}
ViewControllerインスタンスが非表示になるとき、なった時にそれぞれ viewWillDisappear(_:)
、viewDidDisappear(_:)
が呼ばれます。
表示の時と同様に、それぞれ非表示になる直前、直後に呼ばれます。遷移アニメーションとの組み合わせは
viewWillDisappear(_:)
→ 遷移アニメーション → viewDidDisappear(_:)
のようになります。このメソッドも非表示になる度に呼ばれ、何度も呼ばれる可能性があります。
override func viewWillDisappear(_ animated: Bool) {
super.viewWillDisappear(animated)
print("viewWillDisappear")
}
override func viewDidDisappear(_ animated: Bool) {
super.viewDidDisappear(animated)
print("viewDidDisappear")
}
オブジェクトが誰からも参照されなくなり、メモリから解放されるときにdeinit
が呼ばれます。
UIViewController固有のものではなくSwiftのclassで実装できるメソッドになります。
deinit {
print("dealloc");
}