QUIC コネクションは2つの QUIC エンドポイント間における一対の対話です。QUIC のコネクションの確立は、レイテンシを低減するために、バージョンネゴシエーションと暗号化およびトランスポートハンドシェイクを組み合わせています。
実際にそのようなコネクションを介してデータ送信するには、1つまたはそれ以上のストリームを作成し、使用する必要があります。
各コネクションは一組のコネクション ID (コネクション識別子) を持ち、コネクションを識別するために、その ID を使用することができます。コネクション ID はエンドポイントにより独立して選ばれます。各エンドポイントは、ピアが使用するコネクション ID を選択します。
これらのコネクション ID の主な機能は、下位のプロトコル層 (UDP、IP、 及びそれ以下) でのアドレッシングの変更が、QUIC コネクションのパケットを間違ったエンドポイントに配信しないようにすることです。
コネクション ID を利用することにより、TCP が絶対にできない方法で、IP アドレスとネットワークインターフェースの間でコネクションをマイグレーションすることができます。 例えばダウンロードの進行中に、端末がモバイル回線から Wi-Fi に接続を切り替えたとき、セッションを維持しつつ、ダウンロードがより速い Wi-Fi に移行できます。その逆でも同様に、セッションを維持できます。
QUIC は UDP の最上層に組み込まれているので、16bit のポート番号フィールドは、着信相手を区別するために使用されています。
クライアントからの QUIC コネクションリクエストでは、どの QUIC プロトコルバージョンを使用するかサーバーに通知します。サーバーは、クライアントが次に進む際に選択できるように、自身のサポートしているバージョンのリストを返答します。