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フィードフォワード制御

YosukeSUGIURA edited this page Apr 10, 2019 · 31 revisions

ここではフィードフォワード型ANCシステムの制御法について説明する.

フィードフォワード型のシステムモデル [link]

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フィードフォワード型のシステムモデルを上図に示す.各変数の説明は以下の通りである.

  • 信号

    • : 参照信号
    • : 1次経路を通過した騒音
    • : フィルタード参照信号
    • : 制御信号
    • : 2次経路を通過した制御音
    • : 誤差信号
  • 伝達関数

    • : 1次経路の伝達関数
    • : 2次経路の伝達関数
    • : 騒音制御フィルタの伝達関数
    • : 推定した2次経路モデルの伝達関数

ここで2次経路モデル事前に推定する 必要がある.

信号の定義

○ 1次経路を通過した騒音

,

ここで は1次経路 のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.

○ フィルタード参照信号

,

ここで は2次経路モデル のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.

○ 制御信号

,

ここで は騒音制御フィルタ のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.

○ 2次経路を通過した制御音

,

ここで は2次経路の伝達関数 のフィルタ係数を指し, はフィルタ次数を指す.

○ 誤差信号

.

適応更新アルゴリズム

コントローラ内のディジタルフィルタは時々刻々と更新される.このように逐次的に係数が更新されるフィルタのことを 適応フィルタ と呼び, 更新するためのアルゴリズムを 適応更新アルゴリズム と呼ぶ. 能動騒音制御では,適応更新アルゴリズムとして Filtered-X LMSアルゴリズム を用いる.

Filtered-X LMSアルゴリズム

フィルタ係数は,誤差マイクロホンで取得される 誤差信号 が"0"になるよう更新すればよい. Filtered-X LMSアルゴリズムでは,誤差信号の時間平均パワーを最小化するようフィルタ係数を更新する. 誤差信号の時間平均パワー J は以下の式で定義される.

.

ここで E[・] は時間平均を意味する演算子であり,例えば E[x] は以下の式のように計算(更新)される.

.